|
[ツール]-[保護] |
こんなことができます | ||||||||
多くのユーザーが操作するワークシートでは、誰かが誤って数式を削除してしまうかもしれません。あるいは、マクロの動作に必要なワークシートを削除されたり、位置や大きさを細かく指定したグラフを移動されてしまうなど、予期せぬ危険が起こるかもしれません。そんなときは、ブックやワークシートを保護するといいでしょう。セルの編集やワークシート構成、オブジェクトの位置などを保護することができます。 | ||||||||
こんなとき便利です | ||||||||
|
||||||||
■セルのデータを保護する | ||||||||
Excel には 3 つの保護機能があります(図1)。
|
||||||||
セルのデータを勝手に編集や削除されないようにするには、シートを保護します。セルのデータを保護するには次のようにします。
|
||||||||
5.[OK] をクリックします。 6.[ツール] メニューの [保護] をポイントし [シートの保護] をクリックします。実行すると [シートの保護] ダイアログ ボックスが表示されます。[保護対象] で [データ] チェック ボックスをオンにします(図3)。 |
||||||||
7.必要であればパスワードを入力します。
8.[OK] をクリックします。 |
||||||||
以上の操作で、選択したセルまたはセル範囲以外のセルは、データの入力などの編集が行えなくなりました。
セルのデータを保護するには、「セルのロック」と「シートの保護」を両方行わなければなりません。シートが保護されたとき、ロックされたセルは編集が行えなくなります。すべてのセルは標準でロックされています。したがって、セルを保護するときには [セルの書式設定] ダイアログ ボックスの [保護] タブをクリックして、保護しないセルのロックをはずすことになります。 [セルの書式設定] ダイアログ ボックスの [保護] タブをクリックして [表示しない] チェック ボックスをオンにすると、セル内のデータが数式バーに表示されなくなります(図4)(図5)。 |
||||||||
[表示しない] チェック ボックスをオンにしたセルに数式が入力されていたとき、シートが保護されているとユーザーが数式の内容を知ることができなくなります。 [表示しない] チェック ボックスをオンにしたセルを別のワークシートにコピーすると、セルの数式ではなく数式の結果が貼り付きます。 | ||||||||
■シート保護の保護対象 | ||||||||
シートの保護では、セルの編集や数式バーへの表示を保護するだけでなく、オブジェクトやシナリオを保護することもできます。[オブジェクト] チェック ボックスをオンにすると、ワークシート上に配置したさまざまなオブジェクトを保護します。埋め込みグラフは編集や移動ができなくなります。セルに挿入したコメントは、表示と非表示を切り替えることができますがコメントの内容を編集することはできません。吹き出しなどのオートシェイプでは保護の内容を設定できます。オートシェイプの保護を設定するには、オートシェイプをクリックして [書式] メニューの [オートシェイプ] をクリックします。実行すると [オートシェイプの書式設定] ダイアログ ボックスが表示されます。[保護] タブをクリックします。[ロック] チェック ボックスをオンにしてシートを保護すると、オートシェイプの大きさや位置を変更できなくなります。[文字列のロック] チェック ボックスをオンにしてシートを保護すると、オートシェイプ内の文字列を編集できなくなります(図6)。 | ||||||||
シートを保護すると一部の機能が使用できなくなります。保護されたシートでは、新しいコメントやハイパーリンクを挿入することができませんし、データの並べ替え、条件付き書式や入力規則の設定などもできなくなります(図7)。 | ||||||||
■ブック保護の保護対象 | ||||||||
ブックの保護では、シートの構成とウィンドウの状態を保護することができます。ブックを保護するには [ツール] メニューの [保護] をポイントし [ブックの保護] をクリックします。実行すると [ブックの保護] ダイアログ ボックスが表示されます(図8)。 | ||||||||
[シート構成] チェック ボックスをオンにして [OK] をクリックすると、シートの構成が保護されます。新しいワークシートを挿入したり、既存のワークシートを削除できなくなります。また、シート見出しをドラッグしてシートの並び順を変更することもできません。これらの操作は、ブックの保護を解除しない限り VBA からも行えなくなります。 [ウィンドウ] チェック ボックスをオンにして [OK] をクリックすると、ウィンドウの状態を保護できます。実行すると、ブックが表示されているウィンドウのタイトルバーに、最小化ボタン、最大化ボタンまたは元のサイズに戻すボタン、閉じるボタンが表示されなくなります。また、タイトルバーをドラッグしてウィンドウの位置を移動することもできません。 |
||||||||
■共有の保護 | ||||||||
ブックの共有を保護するには、[ツール] メニューの [保護] をポイントし [ブックの保護と共有] をクリックします。実行すると [共有ブックの保護] ダイアログ ボックスが表示されます。[変更履歴付きで共有する] チェック ボックスをオンにして [OK] をクリックすると、保護を解除しない限り [ブックの共有] ダイアログ ボックスでブックの共有状態を変更することができなくなります(図9)。 | ||||||||
■保護とパスワード | ||||||||
シートの保護、ブックの保護、共有の保護では、保護を設定するときにパスワードを指定できます。パスワード付きで設定された保護は、パスワードを入力しない限り解除できません。万が一パスワードを忘れた場合は、二度と保護を解除できなくなるので十分注意してください。 |